タイル豆知識Tile Tips
◆タイルの施工◆施工材料◆張付け材料
張付け材料
タイルの張付け材料は、使用場所や下地の種類などによって異なります。
大きく分けて、有機系接着剤とセメント系材料とがあります。
コンクリートやモルタル下地の場合は、張付け材料にセメント系材料と
有機系接着剤との両方が使用できますが、ボード系下地の場合は有機系接着剤を使用します。
(1)外装用有機系接着剤
主に外壁に使用し、住宅の窯業系サイディング、ラスモルタル、ビル物件のコンクリート、モルタル下地、
ALCパネル、押出成形セメント板などに使用できます。材質は、ほとんどが変成シリコーン樹脂系です。
ビル用の外壁用接着剤については、平成5~7年度にかけて旧建設省が中心となり官民連帯共同研究が実施されました。
その成果を基にJIS A 5557(外装タイル張り用有機系接着剤)が規定されているため、これに適合する材料を使用します。
INAX商品
(2)内装用有機系接着剤
有機系接着剤はモルタルの他、ボード下地にも適用できます。
種類が多く、それぞれに特徴を持っていますので、使用する箇所に適する接着剤を選定します。
JIS A 5548「陶磁器質タイル用接着剤」に用途別に区分されていますので、使用場面に適する接着剤を使用します。
INAX商品
(3)既製調合モルタル
メーカーであらかじめセメントに珪砂などの骨材や混和剤を調合したもので、現場では水で混練するだけで使用できます。
現場調合モルタルに比べて、人手による調合誤差が少ないのが特徴です。既製調合モルタルには、
モザイクタイル用、外装タイル用など各種市販品があり、仕様がそれぞれ異なるため、使用にあたっては
カタログなどを参照し、メーカーの仕様に従うことが大切です。
(4)現場調合モルタル
セメント。砂、混和剤および水を現場で調合し混練したものです。
モルタルの調合は、採用する施工法に適した調合とする必要があります。
●使用材料
●調合
タイル施工法により、下の調合とします。
参考・引用文献・写真:タイルの知識:株式会社LIXIL